

慢性に経過する腎臓病の原因にかかわらず、下記のいずれかを認めるものをすべて慢性腎臓病と国際的に定義されています。
現時点では、日本人のための明確なCKDの診断基準はありません。本研究会では、CKDを診断するために、まず、年齢・性別・血清クレアチニン濃度によるGFR換算式で推定糸球体濾過量(estimated glomerular filtration rate: eGFR)を計算し、eGFRが 60 mL/min/1.73 m2 未満の場合にCKDと診断しています。また、eGFRが 60 mL/min/1.73 m2 以上の場合には、クレアチニン補正尿中アルブミン濃度(以下、尿中アルブミンと略す)が 30 mg/g Cr 以上または尿蛋白陽性であればCKDと診断しています。尿蛋白(−)や(±)であっても尿中アルブミン 30 mg/g Cr 以上のこともあり、尿蛋白(1+)であっても尿中アルブミン 30 mg/g Cr未満のこともあり、尿蛋白(−)〜(1+)の場合には、尿中アルブミン濃度も測定することが望ましいと考えています。なお、尿中アルブミンは、採尿方法や測定方法により基準値が異なるので、注意が必要です。よって、尿中アルブミン 30 mg/g Cr 以上の場合には、早朝尿などで尿中アルブミンを測定することも必要です。問題点として、日本人の腎機能は欧米人より低値にもかかわらず、国際的な診断基準を使用しているため、多くの日本人がCKDを合併していることになっています。今後、日本人のためのCKD診断基準を早期に作成することが重要な課題です。
CKDのステージ分類(表)は重症度を表していますが、国際的なステージ分類の基準であり、今後、日本人のためのCKDステージ分類の確立も重要な課題です。